2013年05月11日
米国の学生グループ、3Dプリンタを使って製造できる銃を公開
テキサス大学ロースクール(法科大学院)の学生を中心とした3Dプリンターによる銃器製造プロジェクト「Defense Distributed」が、ほとんどの部品を3Dプリンターで作成した拳銃を公開した。
3Dプリンタとは、パソコンの3次元データをもとに、プラスチック樹脂製の立体的なオブジェクトを手軽に作ることができる装置。自宅で誰でもモノ作りができるようになることから、世界中で話題となっている。
だが自宅でモノ作りができるということは、銃も製造できるということを意味しており、米国ではすでにいくつかの銃試作プロジェクトがスタートしていた。
今回製作された銃は 「Liberator」と名付けられた。16個のパーツが3Dプリンターで作られており、金属を使用しているのは撃針(薬莢に詰められた火薬に衝撃を与え発火させるための部品)部分のみとなっている。同団体では米国の銃器法には違反せず、まったく問題なく使用できるとしている。
同団体では、3Dプリンタで製作できるプラスチック銃の設計図を誰でもダウンロードできる環境の構築を目指しており、すでに既存の銃と組み合わせて使用するプラスチック製部品のダウンロードが可能となっている。「Liberator」についても近く設計図を公開する予定だ。
銃は頑丈に作らないと破裂して使用者が大怪我をする危険性があり、原則として主要部品は金属で作られる(一部強化プラスチックを使用するケースは出てきている)。3Dプリンタで銃を作ることに関しては一部から十分な強度が得られないという指摘も出ていた。だが22口径など、口径の小さい銃で、薬きょうに装填する火薬の量を半分程度に減らせば(ハーフロードと呼ぶ)、実用に耐えるものを製作できる可能性は十分にあるという。
今回製作された銃は口径の変更が可能だという。どの程度の強度があるのかは不明だが、少なくとも実射テストは行われているので、ある程度の実用に耐えるものと思われる。
オバマ政権は銃規制強化を強く訴えていたが、議会に提出された銃規制法案は否決となった。銃推進団体である全米ライフル協会の会員数は500万人を突破する勢いとなっており、皮肉にも、銃乱射事件による銃規制強化の動きが、銃規制反対運動を活発化させるきっかけになっている。また銃規制をめぐって各地で様々な問題が発生しており、米国の銃をめぐる状況はますます複雑になっている(http://blogos.com/article/61781/)
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Posted by So-Sui at 21:30
│◆The Case of gun